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遺品整理を、費用対効果で考えてみた。

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こんにちわ、遺品コンサルです。

今回のレポートは、少し長いので、読む方はある程度覚悟して下さい。

鹿児島の故郷に住む80代の親が、急に亡くなった。

自分が2人兄弟の弟で、親が亡くなった後、兄が葬儀を担当してくれた。

 

自分も葬儀のサポートをしてようやく終わり、次は相続の相談をして、

士業の人に相談しながら、財産を分け合い、スムーズに終わった。

 

問題はこれからだ。

兄は多忙な人間で、自分に遺品整理を頼むと言われた。

兄が葬儀を担当した分、断ることは出来ない。さぁ困った。

でも全てを片付けたあとには、誰も済まない為、不動産屋さんに頼んで販売してもらい、

その販売分の半分を財産分与すると言う事が決まっている。時間はそんなにないのだ。

かと言って、自分はそんなに裕福ではない、業者に全て任せると言っても、そんなにお金がある訳でもないので、負担出来る費用も限られている。

 

簡単に遺品整理をすると言っても、昔は祖父も同居し、皆で住んでいた家だ。

6LDKで、やたらと広い。まずは何から始めようか…

 

―――――――――――

こんな状況は、誰の身にも起こり得る話です。

 

時間もあまりない、お金だってそんなにある訳ではない、何から片付ければ良いかもわからない。という「ないない尽くし」の状況が、遺品整理には特に溢れています。

 

―――――――――――

 

そんな時に、

「自分で対応する場合の費用と労力は」

「業者に全て対応を任せた時の費用は」

「両方を鑑みた費用対効果はどうか」

を考えてみたいと思います。

 

それでは最初に、4LDKの戸建てを整理し、販売に繋げるパターンとして、

①自分で対応する場合と②業者が対応する場合の対応を工程に分けてみます。

 

  1. 自分で全てを対応しようとする場合(4LDK)

1.片づけ始める前に、お部屋の状況を全て把握する

2.貴重品や相続手続き等に必要な書類を探す

3.ごみの分け方、出し方を調べる

4.分別を始める

5.廃棄物を処分する

6.リサイクル家電品を処分する

7.価値の付きそうな品物を販売する

8.お部屋の清掃をする

 

  1. 業者が対応する場合(4LDK)
  1. 見積り時に、貴重品捜索の有無・必要品と不要品の区分け・買取品を確認
  2. 貴重品探索
  3. アイテム別仕分け
  4. 仕分け、積み込みチェック
  5. 作業終了、資材片付け
  6. お客様立会い最終確認

 

自分で対応する場合ですが、一人で対応することを考えると、少し考えに詰まってしまいました。理由は、大型の家具や家電などを運ぶ時はどうするか、という理由からです。

 

ここは、大型の家具を運ぶ時だけ、親族か知人に手伝ってもらうこととします。

まずは対応する時間を、暫定的ではありますが、算出してみます。

 

1では、把握するだけですので、1時間以内で終了するでしょう。

2では、書類を探すにあたって、比較的整理されている部屋とします。リビングや寝室を中心に探せば、大体出てくるでしょうし、2時間とします。

3では、市町村のHPから分別表をダウンロードして印刷、把握します。

一気に覚えられる訳はないので、分別しながら確認して。という流れになります。

ここでは、ダウンロードと印刷、把握で1時間とします。

4では、分別を始めます。ひとつずつ分類して進めて行きましょう。

リビング:貴重品や書類などの出てきやすい場所です。まず先に片付けて、荷物をまとめられるように、荷物の荷がし場所として確保します。ダンボールとゴミ袋を広げて、ゴミの種類を分類しながら分別して行きます。

リビングだと、ソファや棚等、大型の荷物も多いので、大型の荷物は後でまとめてお手伝いさんが来た時に出すとして、ここでは分別だけして行きます。

ここでは一人ですと、6時間掛かると計算しました。

次に、キッチンです。ここが以外と時間が掛かります。

棚は後で運ぶとして、ゴミ袋とダンボールに、それぞれ食器や調理器具などを入れて行きます。お箸やスプーンなどの入った引き出しも、全て分別して行きます。

忘れてはいけないのが冷蔵庫、冷蔵庫の中に入っているものの生ごみと容器の分別です。

油は少量であれば、新聞紙に染み込ますことが出来ますが、大量だと固めるテンプル等で燃えるゴミとして処理します。

醤油などの調味料や、牛乳や飲料などは、流しで流して行きます。

キッチンでは、4時間とします。

 

部屋:4時間とします。

部屋:4時間とします。

部屋:4時間とします。

部屋:4時間とします。

風呂:シャンプー等の中身を流す、洗面用具を分別し、清掃も含めて1時間とします。

トイレ:清掃と併せて、1時間とします。

物置:意外と大きい物が詰まっていることが多く、分別も大変でしょう。2時間とします。

 

ここまでの整理で、34時間が掛かっています。

 

次からは、分別したゴミを廃棄したり、知人を呼んで大きい箪笥などを運ぶ作業などを考えてみたいと思います。

 

ゴミを廃棄するための2t箱車トラックを借ります。1台あたり

6hで10,800円、12hで14,040円。12hで良いでしょう。

https://rent.toyota.co.jp/sp/car_viewer/t3_5L.aspx

知人を呼んで一気に荷物をトラックに乗せ、処理センターに運んでおろします。

積み方も慣れていないことを鑑みて、4回の積み込みで、4往復と考えます。

大型ゴミ、燃えるゴミ、燃えないゴミ、リサイクルゴミ、家電ゴミなどを積み込みます。

多く見て、廃棄に掛かる料金として、7万円と過程します。

荷積み、荷降ろしの往復時間と、借り出し、返却しても考え、10hとします。

 

また、少しでも販売出来そうなものがあれば、貴金属の買取ショップや、リサイクルショップに持ち込みましょう。上記時間に2時間をプラスします。1万円で買い取ってもらったと過程し、1万円マイナスとします。

 

これで、ようやく荷物も出せて、残ったのは仏壇と神棚の処分と掃除を残すのみです。

仏壇と神棚の処分といっても、どうして良いかわかりません。

ここは、近くのお寺さんに運んで魂抜き(供養)をしてもらい処分することにしました。

お寺さんには御布施として3万円を渡し供養してもらいました。ここで3時間です。

あとは、各部屋の掃除を行いました。掃き掃除をして、掃除機を掛けます。台所は水回りを中心にゴシゴシこすって行きます。1箇所20~30分として、6箇所で3時間とします。

細かい見落としの対応時間も計算します。ここでは3時間とします。

ようやく終了です。ここまでの対応時間の合計は、実稼働時間で55時間でした。

 

1日に対応出来る時間を昼食時や移動時間を0として、6時間とすると、55÷6で9.2となるので、約9日間びっしり掛かるという事になります。

 

料金は、

資材として段ボールを20箱(@300円)、ゴミ袋を40枚(@100円)として、1万円。

ガムテープやマスク、手袋、工具などは自前として料金に含みません。

レンタカーとガソリン代で2万円。供養代で3万円。廃棄物で7万円。知人にアルバイト代として1万円。そこから販売金額として1万円マイナスすると。

合計13万円が経費として掛かることがわかりました。

これでも、エアコンがあれば取り外しに別途加算、消火器や金庫があれば、時間と金額が跳ね上がることもありますが、一旦はこれで終了にしておきます。

しかし、考えてみると9日間びっしり対応する時間を作ることを考えると、並大抵のことではないと思います。改めて考えると大変ですね。

 

次は、業者に依頼した場合です。良心的でリサイクルにも積極的な会社を想定します。

2tトラック2台分の廃棄物運搬料金と、2tトラック2台分のリサイクル品が出ると想定します。買取品も1万円とし、作業料金から相殺してもらいます。

1人で対応する時間を計算して、業者に置き換えると、時間は、6人で対応するとして、8時間です。これで清掃やトラックの手配、廃棄物の撤去まで全て対応出来ます。

料金は地方によって廃棄物処分料金が変動するので、処分料金を2tトラック1台あたり5万円と過程して10万円とします。

人件費でトータル1名/4万円で24万円、廃棄料金が10万円、供養代行料で2万円とし、備品代など諸経費で3万円。買取品の1万円を差し引きで、38万円に消費税を含み40万円前後で請け負うことが出来るでしょう。ただし、これはあくまでも状況により変動するので、仮定ということを踏まえてください。

 

以上で、簡単ですが計算をしてみました。

比較すると、

自分で対応する場合:所要時間55時間(9日間)、所要経費13万円

業者に依頼した場合:所要時間8時間(見積り時別途)、所要経費40万円

 

比較してみると、自分で対応するなら、8日間が余計にかかるが、27万円の負担が減る。イコール27÷8で3.37となり、自分で対応することで、1日対応するごとに、4万円弱の経費が削減できることがわかります。(正確には、中途半端に2日~3日作業をしても、そこまで削減にはなりませんが。)

 

ですが、如何でしょう。こうして計算してみると、そこまで業者が不当に利益を得ている訳ではないことが、ご理解頂けたのではないでしょうか。

私なら、この差額であれば業者に依頼します。計算上では9日間で終了しますが、自分で対応するのは、本当に大変なので。

さらに、肉体的にも精神的にも大きく削がれてしまいます。

 

ただし、この料金設定は、私がコンサルをしているような優良な企業での話です。

リサイクルを一つとっても、やり方によって、利益の残り方が全然違います。

逆に言うと、利益を残せる体制に持って行かないと、お客様に割安な金額を提示出来ないのです。

自社の体制を構築出来ずに値段だけで勝負している会社に当たってしまうと、どこかで歪が生まれてしまいます。

・安いから任せてみたら、ボンボン投げられるように作業をされた

・安いから任せてみたら、家具に傷をつけられた。余計な物まで捨てられた。後で高額な追加料金を取られた。重要な書類を破られた。あったはずの遺品がない

・廃棄物の許可がないのに自社で運び出し、近くの公園に不法投棄されていた

 

などなど、絶対に何らかの歪が生まれてしまうのです。

優良な企業は、電話応対から違います。見積り時の対応でわかるはずです。

こう対応したら、相手は喜んでくれるだろう、信頼してくれるだろうという、見られている感覚が優良な企業には絶対にあるからです。

 

良い業者を見分ける目、これも大切です。

今度は、業者を見分ける方法についてもレポートします。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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